受託開発者のデザインメモ

現在学んでいる UX デザイン・サービスデザインについての振り返りや、自主的な調査活動について書いています。

自主調査 - 美容室の値段について

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高円寺の美容師オーナーさんとの定期飲み。
色々雑談をしていると、前回と同じように美容室のサービス・経営の話になりました。
(まあ、自分が掘ったのですが…)

 
今回は「値段」について。

  

その美容室の値段設定は、高円寺の中では比較的高い方らしいのですが、昔は周りの美容室と同じ値段だったのが、情報誌・サービスなどへの掲載によってどんどん周りが下がっていき、結果として周りより高くなったそうです。
しかし、高くなった今現在でも、それによってお客さんが減ることはないそうです。
前回の話 に出てきた取り組みによるものだと思いますが、1 つ興味深かったのは、「値段が高いと、クレームは来なくなる」らしく、逆に「値段が安いと、クレームが来やすい」のだそうです。
払う値段によってお客さんの層が変わるのでしょうか。

 

ただし、クレームが来ないのはメリットばかりではなく「満足しないといきなり来なくなる」というデメリットがあるらしく、逆にクレームがくる場合は「駄目な点が分かり、対応次第で引き留められる」というメリットはあるそうです。

 

そのため、このお店では「お直し券」を用意しており、満足しなかった場合はカット・パーマに関わらず無料で直してもらえます。
月に 5 件程は利用があるらしく、その成果もあってか今は全くクレームが来ないそうです。

お客さんとしては「クレームを入れる」「美容室を変える」の代わりに取る選択肢が増えるので、心理的にも良さそうですね。

 

 
また、その美容室では、スタイリストに対してアシスタントが付いていますが、他の美容室ではアシスタントがいない店もあるそうです。

そこではスタイリストが洗髪から全て 1 人で行っており、アシスタントからスタイリストを育てる、という事をしていないとのこと。

理由としては、そのような美容室ではオーナーがスタイリストに場所を貸すという形態になっており、給料についても月給制ではなく、スタイリストの売り上げからオーナーが一定の割合で引く形になっているそうです。

このような契約の場合、アシスタントは売り上げを上げないので確保できません。
また、オーナーとしては少しでもお客さんに来てもらった方が収益になるので、どんどん値段を下げます。
その結果、客単価は下がり、スタイリストは多くのお客さんを担当しなくてはならず、かなり厳しい働き方になるのだそうです。

 

 

美容業界の競争はコンビニ同様厳しいらしいので、どうしても価格競争に流れやすいのでしょう。